赤ちゃんを亡くしたお母さん、お父さんへ

このページをご覧になっているお母さん、お父さん。
とてもおつらい経験をされましたね。

妊娠中・出産後のどの時期に、お子さんを亡くされたとしても、授かった赤ちゃんへの想いがあればあるほど、悲しみの気持ちが深くなることが、しばしばあります。
それは、当然のことです。

悲しみの気持ち(悲嘆)や、悲しみの現れ方(悲嘆の反応)は人それぞれです。
悲嘆の過程は、いくつかの段階にそって進むという考え方があります。
気持ちが行きつ戻りつしながら、変化していくという考え方もあります。
その通りに進む方もいれば、そうでない方もいます。
気持の変化に要する時間も、人それぞれです。
早く気持ちを切り替えなければいけないとか、整理しなければいけないという事はありません。

同じ亡くなった赤ちゃんに対する気持ちでも、お父さん・お母さんの間で違うこともあります。
他の親族との感じ方や考え方が違うこともあります。
同じ体験者同志でも、様々な感じ方や考え方があります。
赤ちゃんのことを大事に思っている人たち同士で、悲しい気持ちがそこにあるのに、感情のすれ違いや、考え方がずれてしまうことも、亡くされた直後にはよくあることです。

悲しい気持ちになること、涙を流すことは、けして悪いことではありません。
その感情を、無理に我慢することや抑え込んでしまうことにより、つらくなることもあります。

はじめの3か月くらいの間は、こうした気持ちの波が強く現れるかもしれません。
これも、みんながよく経験していることです。

悲しみの気持ちに変化が起こるには、時間がかかる可能性があります。
けれど、同じような辛さが続くというより、ひと月ひと月、少しずつ、変わっていく場合が多いようです。

あなたの周囲の人、世の中の人たちの中には、遠慮なく、「早く元気になって」とか、「立ち直って」とか、「前向きに」とか、励ましの言葉をかける人がいるかもしれません。
でも、その言葉に、無理に従う必要はありません。
赤ちゃんを亡くしてつらいとき、前に進もうとしなくても、立ち止まっていてもいいと、体験者である私たちは、考えています。
これまでの活動で出会った多くの人が、そうした日々を過ごしてきましたし、そういう時期が必要だったとも言っています。
これは、心とからだが「少し休もうよ」と信号を送っているのかもしれません。

歩きたいな、歩いてみようかな、と自分で思えるときが、いつかは、きっとやってきます。
それは、他の誰から言われるものでもなく、あなたたち自身の中から湧き出てくる気持ちです。
急がなくても大丈夫です。
その日をゆっくり待ちましょう。

亡くなった赤ちゃんのことを、『親として想う(想い続けること)こと』は、お母さんとお父さんにしか、できないことです。

亡くなった赤ちゃんのために、親としてできることは、きっとこれからもあるのです。
何かしてみたいと思うようでしたら、それを探してみませんか?

いまは、どうか、ゆっくりゆっくり、過ごしてください。





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